「サーバー移転って、なんであんなに腰が重いんだろう……」
PCの画面を前にして、思わず深いため息をついてしまった経験、ありませんか?
メインのサイトだけならまだしも、サブドメインで作った別テーマのWordPressサイト。
これを新しいサーバーに移そうと考えた瞬間、頭の中をよぎる「FTPソフト」「データベースのエクスポート」「phpMyAdmin」といった呪文のような専門用語たち。
ただでさえ毎日の往復3時間の通勤と本業で疲労困憊なのに、仕事終わりの深夜にこんな神経をすり減らす作業なんて絶対にやりたくない。
一歩間違えれば、今までコツコツ書き溜めた記事が真っ白になって吹き飛ぶかもしれない恐怖。想像するだけで冷や汗が出ます。
「シンレンタルサーバーが速くて安いのは知ってる。でも、サブドメインのサイトも『簡単移行』ってやつで本当に移せるの?」
公式のヘルプページを読んでも、一般的なことしか書いていなくて不安は拭えない。
ぶっちゃけ、私は絶対に手動移行なんてやりたくありませんでした。失敗してサイトを飛ばす自分の姿が目に浮かんでいたからです。
そこで今回は、「どうしても手動移行を避けたかった私」が、人柱となって実際にシンレンタルサーバーのWordPress簡単移行を試した泥臭い記録をお届けします。
しかもただのサーバー移転ではありません。「サブドメイン」から「サブディレクトリ」へURLの形を変えながら移行するという、ちょっとイレギュラーな構成での挑戦です。
同じように「手動移行なんて無理!でもサイトは引っ越したい!」と画面の前でフリーズしている過去の私のようなあなたへ。
綺麗事抜きのリアルな検証結果を、失敗談も交えながら共有していきますね。
結論|サブドメインのWordPressも簡単移行できた
もったいぶらずに、いちばん気になる結果からお伝えします。
ズバリ、サブドメインで運営していたWordPressサイトでも、シンレンタルの「WordPress簡単移行」機能を使って、拍子抜けするほどあっさりと移行できました。
今回私が実際に試した構成は以下の通りです。
旧環境(移行元):https://kirei.example.com/
(サブドメイン上で独立して運営しているWordPress)
新環境(移行先):https://example.com/kirei/
(メインドメイン配下のサブディレクトリ)
「サブドメインからサブディレクトリへ形を変えるんだから、さすがにデータベースを手動でいじらないと無理なんじゃ……」
そんな私の不安をよそに、本当に画面上のボタンをポチポチ押していくだけで、記事のデータも画像も、そしてテーマやプラグインの設定ごと、新しいサーバーへ丸ごとお引っ越しできたのです。
移行が終わった後、新しいURLの管理画面(https://example.com/kirei/wp-admin/)にログインできた瞬間のあの安堵感といったら……。
深夜のテンションも相まって、一人で小さくガッツポーズをしてしまいました。
シンレンタルのWordPress簡単移行とは
そもそも「WordPress簡単移行」とは何か。
一言で言えば、サーバー移転に伴うあの「吐き気のするような面倒くさい作業」を、システムが裏側で全部自動でやってくれる神機能です。
過去に一度でも手動でサーバー移転をやったことがある人なら、この機能がいかに私たちの睡眠時間を救ってくれるか、痛いほどわかるはず。
URLとWordPressログイン情報から移行できる
本来なら、旧サーバーから全ファイルをダウンロードして、データベースを書き出して、新サーバーの仕様に合わせて調整して……という地獄の工程が待っています。
しかし、シンレンタルのWordPress簡単移行で私たちが入力するのは、たったこれだけ。
・今使っているWordPressのURL(移行元)
・普段WordPressにログインしている「ユーザー名」
・普段WordPressにログインしている「パスワード」
・新しく設置したい場所のURL(移行先)
あとは移行開始ボタンを押して、コーヒーでも飲みながら待つだけ。
システムが勝手に旧サーバーのWordPressにアクセスして、必要な荷物を新居(シンレンタルサーバー)へとせっせと運び込んでくれるわけです。
FTPやデータベースを手動でコピーせずに済む
これが最大のメリット。
初心者がサーバー移転でつまずき、そして最悪の場合サイトを壊してしまう最大の原因が「FTP操作」と「データベース操作」です。
「ファイルのパーミッションが……」
「データベースの接頭辞が……」
「アップロード上限に引っかかってエクスポートできない……」
こんなエラー画面を見るたびに、寿命が縮む思いをしたのは私だけではないはず。
WordPress簡単移行を使えば、黒い画面を開く必要も、意味不明な英数字の羅列とにらめっこする必要もありません。
本業で疲れ切った脳みそでも、直感的な操作だけで「安全に」サイトを引っ越すことができる。
これこそが、私たちがこの機能に頼るべき最大の理由なのです。
サブドメインでもWordPress簡単移行を利用できる?
「サブドメインって、要はメインサイトのおまけみたいな扱いでしょ? 簡単移行ツールの対象外なんじゃないの?」
移行前の私は、画面を睨みつけながらずっとそう疑っていました。シンレンタルの公式ヘルプを見ても「WordPressを移行できます」と書かれているだけで、サブドメイン特有の記述がすぐに見当たらなかったからです。
もし使えなかったら、最悪の場合は泣く泣く手動で……いや、それなら引っ越し自体を諦めるかもしれない。それくらい腰が引けていました。
でも、安心してください。
結論から言えば、条件さえクリアしていればサブドメインのサイトでも全く問題なく使えます。
独立した通常のWordPressなら利用できる
あなたが今、サブドメインに「普通のWordPress」をインストールして運営しているなら、メインドメインのサイトを移行する時と扱いは同じです。
システム側から見れば、それがメインだろうがサブだろうが、「https://kirei.example.com/という、ひとつの独立したサイト」として認識してくれます。
使い方も至ってシンプル。移行元のURL入力欄に、普段使っているサブドメインのURLをコピペするだけ。
「えっ、なんか特別な設定とかいらないの?」と拍子抜けするくらい、ツールが勝手によしなに処理してくれました。
WordPressマルチサイトのサブドメイン型は対象外
ただし、ここで一つだけ「絶対に気をつけてほしい落とし穴」があります。
それが、WordPressの「マルチサイト機能」を使ってサブドメインを運用しているケースです。
これは1つのWordPress管理画面から複数のサイトをネットワークとして管理できる便利な機能なのですが、この状態のサイトはシンレンタルのWordPress簡単移行ツールの対象外になります。(公式の仕様でも明確に非対応とされています)
「マルチサイト……? なにそれ?」と首を傾げた方は、おそらく通常の「独立したWordPress」を使っているので安心してください。
過去にわざわざ「wp-config.php」という重要なファイルを直接イジって、マルチサイト化するマニアックな設定をした自覚がある人だけが引っかかるトラップです。
もしマルチサイトを使っている場合は、残念ながらこのツールは使えないので注意してくださいね。
サブドメインからサブディレクトリへの移行もできた
今回の私の引っ越し作業において、一番の懸念材料だったのがこれです。
単にサーバーを移すだけでなく、URLの構造自体を変えたいというイレギュラーな要望。
具体的には、以下のような構成変更です。
旧環境(サブドメイン):https://kirei.example.com/
↓
新環境(サブディレクトリ):https://example.com/kirei/
これ、手動でやろうとすると本当に地獄なんです。
単にファイルを移動させるだけではダメで、データベースの奥底に記録されている古いURLを、新しいURLに一括で書き換える(Search & Replace等の)作業が必要になります。
この書き換え作業を1文字でもミスると、サイトの画像が全部リンク切れになったり、デザインがぐちゃぐちゃに崩壊したりする大惨事に直結します。本業で疲れ切った深夜にやるような作業ではありません。
「ツールを使っても、URLの形が変わるんじゃエラーで弾かれるかもしれないな……」
そう覚悟しながら移行ツールを回してみたのですが……なんと、このURLの書き換えも裏側で完璧に処理してくれました。
私たちがやることは、ツールの「移行先」を指定する欄で、あらかじめ用意しておいたサブディレクトリを選ぶだけ。
たったそれだけで、中身のデータは新しいURLの形(サブディレクトリ仕様)に綺麗に書き換えられた状態で、新サーバーへ収まっていました。
「うわ、今の引っ越しツールってめっちゃ賢いじゃん……」
深夜の薄暗い部屋でPCモニターに向かって、思わず独り言を呟いてしまった瞬間です。
データベースの書き換えという、最も神経をすり減らす作業から解放されただけでも、シンレンタルを選んだ価値があったと心から思えました。
実際にサブドメインWordPressを移行した流れ
「よし、理屈はわかった。でも実際の画面を見ると難しかったりするんでしょ?」
疑り深い私は、操作を始める直前までそんな風に構えていました。
何しろ、今まで散々「簡単〇〇」という謳い文句に騙されて、結局ややこしい設定につまずいてきた過去がありますから。
でも、今回ばかりは本当に「え、これで終わり?」と拍子抜けしてしまったんです。
往復3時間の通勤でクタクタになった金曜の深夜でも、迷わずサクッと完了できた実際の手順を、順を追って振り返ってみますね。
移行先ドメインを設定する
まず大前提として、引っ越し先の新しい家(ドメイン)を用意しておく必要があります。
シンレンタルの管理パネル(サーバーパネル)にログインし、「ドメイン設定」からこれから新しく使いたいドメインを追加します。
今回の私のケースだと、メインとなるexample.comを追加する作業ですね。
すでにメインドメインの運用をシンレンタルで始めているなら、この手順はスキップしてOKです。
「よし、新しい家の土台はできたぞ」と、ちょっとだけテンションが上がる瞬間です。
WordPress簡単移行を開く
土台ができたら、いよいよ引っ越しツールの出番。
サーバーパネルのメニューの中にある「WordPress簡単移行」という項目をクリックします。
昔のサーバー移転なら、ここでFTPソフトを立ち上げて、データベースの管理画面を開いて……と、いくつものウィンドウを立ち上げて脳のメモリを消費していたところです。
それが、シンレンタルのパネルの中で完結してしまう。これだけでも随分と気が楽になります。
移行元のサブドメインURLを入力
「WordPress移行情報入力」という画面が開いたら、必要な情報を埋めていきます。
まずは「移行元URL」の入力。
ここには、現在稼働している古いサイト(今回ならサブドメインのURL)をそのまま入力します。
私の場合なら https://kirei.example.com/ ですね。
「本当にサブドメインのままでいいのかな……弾かれないよな……」と一瞬ためらいましたが、そのままコピペで問題ありませんでした。
WordPressのユーザー名とパスワードを入力
続いて、その移行元WordPressの「ユーザー名」と「パスワード」を入力します。
いつも記事を書くために管理画面へログインしている、あのIDとパスワードです。
「えっ、サーバーのパスワードじゃなくて、WordPressのパスワードでいいの?」
そうなんです。ツールがこの情報を使って、古いサイトへ自動的に「ログイン」し、必要なデータを荷造りして持ってきてくれる仕組みなんですね。
FTPの情報やデータベースのパスワードなんて、一切調べる必要はありません。
移行先のサブディレクトリを指定
そしてここが、今回の肝となる部分。
「移行先URL」の指定です。
ドメインのプルダウンから、先ほど追加した新しいドメイン(example.com)を選択します。
そして、その横にある空欄のテキストボックス。ここに、作成したいサブディレクトリ名を入力するんです。
今回なら kirei と入力します。
これで、移行先が https://example.com/kirei/ になるわけですね。
もし、サブディレクトリではなく通常のメインドメイン直下(https://example.com/)に移行したい場合は、この空欄は何も入力せずに空っぽのままでOKです。
「本当にこの空欄に文字を入れるだけで、データベースの書き換えまでやってくれるのか……?」
半信半疑ながらも、確認画面へ進んで「移行を開始する」ボタンをポチッ。
移行完了後に管理画面を確認
ボタンを押すと、「ステータス:移行処理中」という表示に切り替わります。
記事数や画像の多さによって時間は変わりますが、私のサイト(記事数数十本程度)なら、数分待つだけで「移行完了」の文字が表示されました。
「……終わった?」
あまりにあっけなくて、逆に不安になるレベルです。
本当にちゃんと引っ越しできているのか。恐る恐る、新しいURLの管理画面(https://example.com/kirei/wp-admin/)にアクセスしてみました。
……見慣れたWordPressのダッシュボードが表示されました。
記事一覧を見ると、しっかり過去のデータが引き継がれています。画像もリンク切れしていません。
この瞬間、深夜の部屋で「おぉー!」と声が出たのは言うまでもありません。
手動移行であんなに苦労していた過去の自分に、全力でこのツールを教えてあげたい気分でした。
WordPress簡単移行では何が移行される?
「でも、ボタンひとつで全部移るとか言って、実は大事な設定が漏れてたりするんじゃないの?」
過去に何度も痛い目を見てきた慎重派のあなたなら、そう疑うのも無理はありません。
私も「あとから画像が全部消えてることに気づいたらどうしよう……」と不安だったので、実際に移行された中身を細かくチェックしてみました。
公式の仕様と、私の実体験を照らし合わせて、具体的に「何が移って、何が移らないのか」を整理しておきます。
wp-content内の画像・テーマ・プラグイン
ブログの見た目や機能を司る、もっとも重要なデータたちですね。
・今までアップロードしてきた画像ファイル(メディア)
・こだわって設定したデザインテーマ
・導入している各種プラグイン
これらはすべて、丸ごと新しいサーバーへ引き継がれていました。
専門的な言葉で言うと「wp-content」というフォルダの中身が、そっくりそのままコピーされる仕様になっています。
引っ越し先でテーマをインストールし直したり、プラグインの設定をやり直したりする手間は一切ありませんでした。
記事や設定などのデータベース
サイトの「中身」であるデータベースも、完璧に移行されます。
・過去に書き溜めた記事のテキストデータ
・カテゴリーやタグの構成
・WordPressの「設定」メニューでいじった各種項目(サイトタイトルなど)
これらも全く問題なく引き継がれていました。
特に今回は「サブドメイン」から「サブディレクトリ」へURLが変更になる構成でしたが、記事内の内部リンクや画像のURLも、ツール側が気を利かせて新しいURL(サブディレクトリ)に書き換えてくれていたんです。
これこそが、手動移行を避けたかった最大の理由だったので、本当に助かりました。
移行されないデータもある
ただし、魔法のツールにも限界はあります。
「WordPressのシステムに関係ない特殊なファイル」までは拾ってくれません。
例えば、以下のようなものは移行の対象外になるケースが多いです。(公式ヘルプにも記載があります)
・.htaccess や php.ini に独自で追記した細かなサーバー設定
・「wp-content」以外の場所に、自分で勝手に作った謎のフォルダやファイル
・一部の、キャッシュ系プラグインやセキュリティ系プラグインの特殊な設定ファイル
もしあなたが、「過去に黒い画面(FTP)を開いて、見よう見まねでよくわからないファイルをいじった記憶がある」なら、そこだけは移行後に再設定が必要になるかもしれません。
とはいえ、普通のブロガーやアフィリエイターが普通にWordPressを使っている分には、ほぼ気にする必要のない部分です。
私自身、小難しいサーバー設定なんて全く覚えていませんでしたが、サイトの表示自体は問題なく移行できていましたから。
WordPress簡単移行を利用できない代表的なケース
ここまで「簡単移行ツール最高!」と手放しで持ち上げてきましたが、もちろん万能の魔法ではありません。
「よっしゃ、これで週末の引っ越しは余裕だな」とタカをくくって作業を始めた瞬間に、真っ赤なエラーメッセージが出てフリーズする……。
本業のストレスに加えて、そんな絶望まで味わいたくはないですよね。
そうならないために、ツールが「対象外」と弾いてしまう代表的なパターンを共有しておきます。
自分のサイトが引っかかっていないか、サクッと確認してみてください。
WordPressマルチサイト
先ほどもチラッと触れましたが、これが一番のトラップ。
1つのWordPressで複数のサイト(サブドメイン型やサブディレクトリ型)を管理する「マルチサイト機能」を使っている場合は、無条件でエラーになります。
「えっ、私のサイトってマルチサイトだっけ……?」
と不安になったあなた。おそらく大丈夫です。
マルチサイト化は、意図的に「wp-config.php」という心臓部のファイルを編集して有効化するマニアックな設定。
「過去にそんなファイルを直接いじった記憶なんて全くない」というなら、あなたのサイトは通常の独立したWordPressなので、安心してツールを使ってください。
データベース容量が上限を超える場合
「何年もブログを書き続けていて、記事数が膨大」
「不要なプラグインのデータやリビジョン(記事の編集履歴)が溜まりに溜まっている」
こういう歴史あるサイトを移す場合、データベース(MySQL)の容量上限に引っかかる可能性があります。
シンレンタル公式の仕様では、移行元のデータベース容量が「2GB」を超える場合は簡単移行が使えないケースがあると明記されています(執筆時点)。
とはいえ、普通の個人ブロガーがテキスト主体で運営しているサイトなら、数年やっていてもデータベースが2GBを超えることは稀です。
私自身、数年間放置していた結構なボリュームのサイトを移した時も、容量オーバーで弾かれることはありませんでした。
WordPress.com
私たちが普段使っているWordPress(WordPress.org)ではなく、アメブロなどのように無料ブログ感覚でアカウントを作って始める「WordPress.com」からの移行も対象外です。
「URLの末尾が wordpress.com になっている」
「自分でサーバーを契約してインストールした記憶がない」
という場合は、この簡単移行ツールは使えません。
このケースでは、WordPress.comの管理画面からエクスポート機能を使って手動でデータを移す必要があります。
移行元環境が動作要件を満たさない場合
「もう何年も放置していた化石のようなサイトを引っ越したい」という時は要注意です。
移行元のWordPressのバージョンがあまりにも古すぎたり、動いているPHPのバージョンが古すぎたりすると、ツールが正常にアクセスできずに移行失敗となります。
また、古いサイトに「Basic認証(サイトにアクセスする時に入力するパスワード)」をかけていたり、ロボットのアクセスを拒否する設定(robots.txt)が残ったままだったりすると、引っ越しのためのシステムが旧サーバーに入っていけません。
「昔作ってずっと放置していたサイトを移す」という場合は、移行元のWordPressのダッシュボードに入って、サクッと本体のアップデートだけ済ませておくと安心です。
複数のWordPressを移行する場合の注意点
「サブドメインで5個くらいサイト作ってるから、このツールを使って今夜一気に全部引っ越してしまおう!」
もしあなたが今、そう意気込んでいるなら、ちょっとだけストップさせてください。
私も過去に同じことを考えて痛い目を見たことがあるからです。
シンレンタルサーバーに限らず、最近のレンタルサーバーはセキュリティが非常に強固になっています。
特に、短時間で連続してWordPressのログイン処理を繰り返したり、大量のデータのやり取りが発生したりすると、サーバーの「WAF(ウェブアプリケーションファイアウォール)」という防護システムが、
「おっ、なんか怪しい動きをしてるヤツがいるぞ。サイバー攻撃か?」
と勘違いして、アクセスを強制的に遮断してしまうことがあるんです。(いわゆる、ログイン試行回数制限のブロック)
もし複数サイトを一気に移すなら、焦りは禁物。
1つのサイトの移行が完了し、新しい管理画面に入れることまでしっかり確認してから、一息ついて次のサイトの移行ボタンを押す。
本業で疲れている金曜の夜に、無理して全部終わらせようとしないでください。
「今日はとりあえずメインサイトと、このサブドメイン1個だけ。残りは明日の朝コーヒーを飲みながらやろう」
これくらいの心のゆとりを持っておくのが、サーバー移転で自分のメンタルを壊さないための最大のコツです。
移行後に確認したいポイント
「移行完了」の文字が出たからといって、まだ安心してPCを閉じてはいけません。
サーバー移転の本当のゴールは、新しい家(サイト)に読者が正常にアクセスでき、あなた自身も普段通りに記事を書ける状態になって初めて達成されます。
ここで確認を怠って数日間放置してしまうと、後から取り返しのつかないトラブルに気づくことも……。
私が必ず引っ越し直後にやっている「6つの生存確認」リストを共有しておきます。
新しいURLを開きながら、一緒にチェックしてみてください。
WordPress管理画面に入れるか
何はともあれ、まずは新居の鍵が開くかどうかのテストです。
今回のようにサブディレクトリへ移行した場合、新しい管理画面のURLは以下のようになります。
ここにアクセスして、いつものユーザー名とパスワードで無事にログインできるかを確認してください。
ここでよくある失敗が、ブラウザのお気に入り(ブックマーク)から無意識に古いサイトの管理画面を開いてしまい、「あれ? 何も変わってないじゃん!」と勘違いするパターン。
必ず「新しいURL」を直接打ち込んで確認するのが鉄則です。
トップページが表示されるか
管理画面に入れたら、左上のサイト名から「サイトを表示」をクリックして、新しいトップページが正常に表示されるかを確認します。
デザインが崩れていないか。
真っ白になっていないか。
パッと見の違和感がなければ、まずは第一関門突破です。
記事ページが表示されるか
トップページが綺麗に表示されても、油断は禁物。
適当な過去の記事をクリックして、個別記事のページがちゃんと表示されるかも確認してください。
サーバー移転の直後は、なぜか「トップページは見れるのに、個別記事を開くとエラーが出る」という現象が起きやすいんです。
WordPressアドレスとサイトアドレス
管理画面の「設定」>「一般」を開いてみてください。
ここにある「WordPress アドレス (URL)」と「サイトアドレス (URL)」が、新居のURLに書き換わっているかを確認します。
今回の例なら、両方とも https://example.com/kirei になっていれば正解。
簡単移行ツールが優秀なので基本的には勝手に書き換えてくれていますが、念のための確認です。
画像
記事の中にある画像が、ちゃんと表示されているか。
そして、さらに重要なのが「その画像のURLが新しいドメインのものになっているか」です。
画像の上で右クリックして「画像アドレスをコピー」(ブラウザによって表記は異なります)し、メモ帳などに貼り付けてみてください。
旧:https://kirei.example.com/wp-content/uploads/...
新:https://example.com/kirei/wp-content/uploads/...
新しいURLから画像を読み込んでいれば完璧。
もし古いURLのまま読み込まれていると、後で古いサーバーを解約した瞬間にすべての画像が非表示になるという地獄を見ることになります。
パーマリンク
これは確認というより「おまじない」に近い作業です。
管理画面の「設定」>「パーマリンク」を開き、何も設定を変更せずに、ただ一番下にある「変更を保存」ボタンをポチッと押してください。
実はこれ、先ほど触れた「個別記事がエラーで見れない」などの不具合を解消する、WordPress界隈では超有名な魔法のボタンなんです。
内部のリンク構造をリセットして正常な状態に整えてくれるので、引っ越し直後は無条件で1回押しておくことを強くおすすめします。
管理画面には入れるのにトップページが404になる場合
ここまで偉そうに解説してきた私ですが、今回のサブドメイン→サブディレクトリ移行で、実は一瞬だけ心臓が止まりかけた瞬間がありました。
移行が完了して、管理画面には問題なくログインできた。
よっしゃ終わった!と意気揚々とトップページ(https://example.com/kirei/)を開いた瞬間。
【 404 Not Found 】
真っ白な画面に、この無機質な文字だけが表示されたんです。
「えっ……? データ壊れた? サブディレクトリにしたからバグったの?」
深夜2時、疲れ切った頭で一気にパニックになりかけました。
でも、安心してください。
これ、移行が失敗したわけでも、データが飛んだわけでもありませんでした。
原因は、シンレンタルサーバー側が初期状態で用意してくれている「index.html」というデフォルトの案内ファイルが、移行先のディレクトリに鎮座していたこと。
ウェブのルール上、WordPressの本体である「index.php」よりも、この「index.html」が優先して読み込まれてしまうため、表示がおかしくなっていただけだったんです。
解決策は驚くほど簡単。
シンレンタルのサーバーパネルから「ファイルマネージャ(Web上でファイルを見れる機能)」を開き、移行先のフォルダ内にある「index.html」というファイルを削除(または名前を変更)するだけ。
これだけで、10秒後には嘘のように綺麗なトップページが表示されました。
もしあなたも移行直後に404エラーに遭遇したら、絶望する前にファイルマネージャを覗いてみてください。
きっと、空気を読まない「index.html」が居座っているだけですから。
サブドメインからサブディレクトリへ移すなら301も確認
「ふぅ……これで本当に全部終わった。今夜はぐっすり眠れるぞ」
移行後の確認をすべて終えて、あなたがそう安堵のため息をつく前に。
もし今回の私と同じように「サブドメインからサブディレクトリへ形を変える移行」をしたのなら、最後にひとつだけ、絶対に忘れてはいけない超重要ミッションが残っています。
それが「301リダイレクト」の設定です。
今回のような引っ越しをした場合、各記事のURLはこんな風に変わっていますよね。
旧:https://kirei.example.com/article/
新:https://example.com/kirei/article/
これ、私たち人間から見れば「ただ場所がちょっと変わっただけ」ですが、Googleや外部のサイトから見れば「完全に別人が住んでいる全く知らない家」になってしまっているんです。
もしこのまま放置したらどうなるか。
Googleの検索結果から来てくれた読者や、誰かがSNSでシェアしてくれた過去のリンクを踏んだ人は、全員もれなく「404 Not Found(ページが見つかりません)」の画面に放り出されて迷子になります。
さらに恐ろしいのが、これまであなたがコツコツ積み上げてきたGoogleからの評価(SEOパワー)が、新居に一切引き継がれず、ゼロにリセットされてしまうという事実。
「引っ越したら検索順位が圏外まで吹き飛んだ!」と顔面蒼白になっている人の大半は、この設定をサボったことが原因です。(恥ずかしながら、私も過去に一度これをやらかして数ヶ月分の収益をパーにしました……)
この悲劇を防ぐための魔法が「301リダイレクト」です。
簡単に言えば、「古い住所(サブドメイン)に手紙が届いたら、自動的に新しい住所(サブディレクトリ)へ転送してくださいね」と郵便局にお願いするようなもの。
具体的なやり方としては、旧サーバー側にある「.htaccess」というファイルに数行のコードを追記するだけです。
(※シンレンタルサーバー側ではなく、あくまで移行元の古いサーバー側で設定します)
ここで詳しいコードの書き方まで解説し始めると、本業の疲れがどっと押し寄せてくると思うので割愛しますが、「サブドメイン 301リダイレクト サブディレクトリ」などで検索すれば、コピペで使える親切なコードがすぐに見つかります。
「URLの形が変わる引っ越しをした時は、必ず転送設定をする」
これだけは、絶対に忘れないでくださいね。せっかくシステムが完璧にデータを移してくれたのに、アクセスがゼロになったら本末転倒ですから。
まとめ|サブドメインだから手動移行が必要とは限らない
「サブドメインだから、きっと複雑で面倒な手動移行が必要なんだろうな……」
サーバー移転を検討し始めた時、私が抱えていた最大の憂鬱。
でも、実際に蓋を開けてみれば、シンレンタルの「WordPress簡単移行」機能は、そんな私の不安を笑い飛ばすかのように優秀でした。
・特別な設定なしで、サブドメインのURLを入力するだけでOK
・FTPソフトやデータベース(phpMyAdmin)を触る必要は一切なし
・なんなら、サブドメインからサブディレクトリへの厄介なURL一括変換すらシステムが全自動で処理してくれる
本当に、拍子抜けするほど「簡単」だったんです。
もしあなたが今、画面の前で「でも、エラーが出たらどうしよう」「万が一データが消えたら立ち直れない」とフリーズしているなら。
その恐怖、痛いほどよくわかります。私もかつては、サーバー移転のたびに何時間も検索して、震える手でファイルをアップロードしていましたから。
でも、「サーバー移転=徹夜確定の地獄の作業」という過去の常識は、もう捨てていい時代になりました。
毎日、理不尽な本業と往復3時間の通勤電車でゴリゴリに精神を削られている私たちにとって、一番守らなければいけないのは「限られた時間」と「心のゆとり」です。
苦手なシステム設定に何時間も費やして消耗するくらいなら、優秀なツールに丸投げしてしまいましょう。
ツールが裏側でせっせとデータを運んでくれている数分間、あなたは温かいコーヒーでも淹れて、ゆっくりと深呼吸でもしていればいいんです。
そして、浮いた時間と精神力は、明日からの新しい記事執筆や、家族と笑い合う時間、あるいはただゆっくりと泥のように眠るために使ってください。
手動移行のプレッシャーから解放される快適さ。
ぜひあなたも、この便利すぎる機能に頼って、新しい環境での第一歩を軽やかに踏み出してみてくださいね。