【2025年版】WordPress運用完全ガイド|始め方とサーバー比較
- はじめての導入や日々の改善、サーバー移行まで――本記事はWordPress運用に必要な要点を、迷わず実践できる順序でまとめた“道しるべ”です。
「何から始めればいい?」「レンタルサーバーはどれを選ぶべき?」「無料SSLやバックアップ設定は正しい?」「サイト速度が遅い…」といった悩みに、チェックリストと手順、失敗しがちなポイントまで具体的に答えます。
構成は、初心者がつまずきやすいドメイン取得~サーバー契約~WordPressインストールの初期ステップから、レンタルサーバー比較、サーバー側の基本設定(無料SSL・PHP・自動バックアップ等)、おすすめプラグイン/テーマ、本質的なサイト速度改善、さらにWordPress移転(サーバー引っ越し)やWordPress.comから.orgへの移行までを一気通貫でカバー。
記事内では、実運用で効く設定値や判断基準、コストと性能のバランス、SEOと表示速度に直結する最適化策を、初級~中級の方でも迷わず選べるように整理しています。
このWordPress運用完全ガイドに沿って進めれば、「とりあえず動く」ではなく「安全で速く、伸ばしやすい」サイト運用の基盤を短時間で整えられます。では、最初のステップから丁寧に見ていきましょう。
WordPressを始めるためのステップ(◎初心者向け)
「とにかく最短でサイトを立ち上げたい」という方に向けて、WordPress運用の土台づくりを7つの手順でまとめます。途中で迷いやすいポイントには、詳しい解説ページへの内部リンクも添えています。
Step0:目的と要件を30分で固める
- ゴール(例:ブログ収益化/採用強化/問い合わせ増)
- 必要な機能(問い合わせフォーム、速度最優先、会員機能 など)
- ドメイン方針(ブランド名か、狙うキーワードか)
→ ここが固まると以降の選定ミスが激減します。
Step1:ドメインを取得する
- 読みやすく、短く、覚えやすい文字列を最優先(ハイフン多用は避ける)。
- 将来の拡張を考え、汎用TLD(.com / .net など)か、信頼感重視なら .jp も選択肢。
取得~DNS管理までの流れと注意点は、詳説ページ「ドメイン取得の基礎と流れ」を参照。
Step2:レンタルサーバーを契約する
- 初心者は管理ツールがシンプルで、WordPress自動インストールに対応した共用サーバーが安全。
- 転送量・CPU・ストレージIOPSなど“実効性能”と月額費用のバランスを見る(比較は後述セクション参照)。
Step3:ドメインとサーバーをつなぐ(DNS設定)
- サーバー側の「ドメイン追加」を行い、レジストラ側のネームサーバーをサーバー提供のものに変更。
- 反映には最短数分〜最大24〜72時間のタイムラグがあるため、作業は計画的に。
Step4:WordPressをインストールする
- レンタルサーバーの「簡単インストール」機能を利用(推奨)。
- 手動インストール時は、DB作成→wp-config設定→ファイルアップロード→インストール実行の順。
具体手順は「WordPressインストール手順(自動/手動)」にまとめています。
Step5:初期セットアップ(最低限の設定)
- サイトタイトル/キャッチフレーズ、言語・タイムゾーンの設定。
- パーマリンクは「投稿名」ベースに統一(後からの変更はSEOリスク)。
- 運用アカウントを管理者と投稿者で分ける(権限分離)。
- 表示速度の土台として、画像自動圧縮やキャッシュの方針もここで決めておく。
Step6:HTTPS化(SSL)と動作確認
- 無料SSLを有効化し、http→httpsへリダイレクト設定。
- 管理画面・トップページ・固定ページ・ブログ記事・画像URLに混在コンテンツがないか確認。
- 速度・モバイル表示・フォーム送信テストまで行い、初期不具合を洗い出す。
よくあるつまずき(回避策)
- ドメイン取得とDNSの順序が逆:先にサーバーでドメイン追加→ネームサーバー変更。
- パーマリンクを途中で変更:立ち上げ前に決め切る。
- テーマ・プラグインを入れすぎ:速度低下と不具合の温床。最小構成から始める。
> ここまでで、WordPress運用のスタート地点が完成です。設定の詳細や最適なサーバー選びは、次セクションで深掘りします。
レンタルサーバー選びの比較(◎レンタルサーバー)
WordPress運用の安定性と速度は、レンタルサーバー選びで8割決まります。ここでは「性能 × コスト × 運用のしやすさ」を軸に、エックスサーバー(本命)/ロリポップ(格安)/さくらのレンタルサーバ/ConoHa WING/カゴヤ/シン・レンタルサーバーを比較し、タイプ別のおすすめを提示します。基本の選び方フレームワークは「レンタルサーバーの選定基準」に詳述しています。
比較の見方(評価軸)
- 実効性能:PHP実行速度、I/O(NVMeか)、同時アクセス耐性、HTTP/2/3、OPcache
- 安定性・保守:自動バックアップの範囲・保持期間、復元UI、WAF/IPS、無料SSLの自動更新
- 運用のしやすさ:管理画面UI、ステージング、メール・ドメイン運用、サポート品質
- コスト:月額・初期費用、キャンペーン依存度、上位プランへのスケール容易性
6社の特徴と向き不向き
エックスサーバー(Xserver)〔本命の万能型〕
特徴:国内でも実績が厚く総合力が高い。混雑時の安定、バックアップ、無料SSL、WAFなどの基本装備が充実。
向き:初~中級の広い層/ビジネス用途の“失敗したくない”案件。複数サイト運用にも好相性。
ロリポップ(格安枠)
特徴:価格メリットが大きく、初期コストを抑えてスタートしやすい。プラン選択と最適化で十分戦える。
向き:個人ブログ/小規模サイトの試運用。成長後は上位プランや他社へスケールを検討。
さくらのレンタルサーバ
特徴:老舗ならではの堅実な基盤と長期運用の安心感。メール・ドメイン周りも扱いやすく、保守がしやすい。
向き:安定重視のコーポレート/学校・公共系/長期運用サイト。コスパ良く堅実に回したいケース。
ConoHa WING
特徴:UIがわかりやすく、初期構築~運用の導線がスムーズ。
向き:最短で形にしたい初心者~小中規模。
深掘り:設定手順や実測の所感は「ConoHa WINGで始めるWordPress」。
カゴヤ(KAGOYA)
特徴:堅実なインフラで運用の安定感。バックアップやセキュリティ設定が丁寧。
向き:停止できない企業・採用サイトの安定志向。
深掘り:選び方のポイントは「カゴヤのレンタルサーバー徹底ガイド」。
シン・レンタルサーバー
特徴:表示速度と同時アクセス耐性に強み。
向き:メディア・アフィリエイト等で速度最優先。
深掘り:実用面のチェックポイントは「シン・レンタルサーバーの実力検証」。
迷ったらこの基準で決める(クイック診断)
- 失敗したくない本命/業務用途 → エックスサーバー
- 最安重視でまずは開始 → ロリポップ(格安枠)
- 長期運用×堅実・老舗の安心感 → さくらのレンタルサーバ
- 公開を急ぎたい・UI重視 → ConoHa WING(詳細:E-01)
- 止めたくない企業サイト → カゴヤ(詳細:E-02)
- 記事量増×速度最優先 → シン・レンタルサーバー(詳細:E-03)
乗り換え前提での注意
- プランアップは容易だが、他社移行は計画必須。バックアップ復元仕様、メール移行、DNS切替の段取りは基本の選定基準を参照。
- テーマやキャッシュ系プラグインの相性で体感速度が変動。本番前にステージングで計測(後述「サイト速度改善」参照)。
> まとめ:WordPress運用で重要なのは「最小構成で素早く公開」し、その後の拡張に耐えられる基盤を選ぶこと。6社の特徴を踏まえ、サイトの目的と運用体制に合った最適解を選びましょう。
サーバー側で行っておくべき基本設定(◎無料SSL / ◎セキュリティ設定)
WordPress運用は「公開前のサーバー設定」で9割決まります。ここでは本番公開の直前に必ず済ませたい“土台づくり”を、チェックリスト形式で整理します。
1. 無料SSLを有効化し、常時SSLを徹底
- サーバー管理画面で無料SSL(Let’s Encrypt 等)を発行 → 自動更新(オートリニューアル)を有効化。
- http→httpsへ301リダイレクトをサーバー側(.htaccess/コンパネ機能)で強制。
- 画像やスクリプトの混在コンテンツ(Mixed Content)をゼロに。
- 可能ならHSTS(Strict-Transport-Security)を有効化し、HTTPS固定を強化。
→ 手順と落とし穴は「無料SSLの有効化と常時SSL化チェックリスト」を参照。
2. PHPバージョンを最新安定へ
- 最新の“安定版”PHPを選択(セキュリティ修正と高速化の恩恵)。
- テーマ/プラグインの互換性をステージング環境で確認してから本番反映。
- OPcacheを有効化し、メモリ割り当て(opcache.memory_consumption)を推奨値へ。
→ 互換性チェックと切替手順は「PHPバージョンと互換性確認ガイド」にまとめています。
3. 自動バックアップ&復元テスト
- 毎日バックアップ(ファイル/DBの両方)+保持期間を最低7〜14日確保。
- ワンクリック復元の有無、世代指定で戻せるかを確認。
- 月1回は実際に復元テストを行い、「戻せること」を保証する。
→ 設定例とチェック項目は「自動バックアップ設定と復元テスト」を参照。
4. セキュリティの初期ガードを固める
- WAF/IPSを有効化し、除外ルールの運用手順も用意。
- 管理画面の防御:Basic認証・アクセス制限(IP許可)、ログイン試行回数制限。
- XML-RPCの無効化(必要なければOFF)。REST APIは用途に合わせて制限。
- SFTP/SSH鍵認証へ切替、パスワード認証は原則不可。
- ディレクトリ一覧表示の無効化、不要なサブドメイン・テストサイトの公開禁止。
- ファイル権限(例:
wp-config.php
は600/400)と編集禁止定数(DISALLOW_FILE_EDIT
)の設定。
5. 公開前の最終チェック(5分でOK)
- トップ/下層ページ、管理画面がhttpsで統一されている。
- PHP情報・phpMyAdminなどのツールが外部公開されていない。
- バックアップが最新で、復元ポイントが確認できる。
- WAFログに誤検知がない/必要なら除外設定が済んでいる。
よくある落とし穴(回避策)
- SSLは有効だが常時SSLになっていない → 301リダイレクトとHSTSを設定。
- PHP更新でサイトが白画面 → 事前にステージングで検証、即時ロールバック手順を用意。
- バックアップは取れているが戻せない → 復元テストを必ず月1実施。
- 管理画面の総当たり攻撃 → IP制限・2段階認証・試行回数制限で入口を固める。
> ここまで整えると、WordPress運用の「安全・高速・復旧可能」の三点セットが揃います。次は、サイト品質を底上げするおすすめプラグインとテーマを厳選して紹介します。
おすすめプラグインとテーマの厳選リスト(◎おすすめプラグイン / ◎おすすめテーマ)
WordPress運用の品質は「最小構成×適材適所」で決まります。ここでは“入れすぎない”を前提に、実運用で効くプラグインの役割分担と、目的に合うテーマ選びの基準をまとめます。詳細なプロダクト別の候補と設定例は、用途別ガイド「おすすめプラグイン/高速化・セキュリティ系の選び方」、テーマ比較「おすすめテーマ」で深掘りしています。
まず決める方針:最小構成の原則
- サーバー機能を先に活用(WAF・バックアップ・キャッシュ・画像最適化があれば優先)。
- 1役1プラグイン(重複機能は外す)。導入数の目安は10個以下。
- 本番反映前にステージングで競合・速度・Core Web Vitalsを確認。
役割別:厳選すべきプラグインの「枠」
- SEO(メタ・構造化・サイトマップ)
タイトル/ディスクリプション、OGP、XMLサイトマップ、404/301管理までを一元化。
→ 初期設定と運用手順は「おすすめプラグイン」で解説。 - キャッシュ/パフォーマンス
ページキャッシュ、ブラウザキャッシュ、CSS/JS最適化(遅延読み込み・結合・遅延実行)。
サーバー側キャッシュやCDNがある場合は“二重キャッシュを避ける”。
→ 最適化の優先順位は「高速化系の選び方」へ。 - 画像最適化
自動圧縮、WebP/AVIF自動変換、遅延読み込み(LCP画像は遅延しない設定)。 - セキュリティ
ログイン試行制限、二要素認証、基本的なファイアウォール。
サーバーのWAFが強力なら“監査目的”に絞る。 - バックアップ
サーバーの自動バックアップ+外部ストレージへの世代保管(差分アップロード対応だと負荷が少ない)。 - フォーム
重要なのは迷惑対策(reCAPTCHA等)と通知メールの到達性(SMTP設定)。 - リダイレクト/404監視
301の一元管理と404ログ→内部リンク修正の運用サイクルに組み込む。 - データベース保守(任意)
自動掃除は事故も起こるため、手動&月次を推奨。
> 具体製品の候補や“競合しにくい組み合わせ”は「おすすめプラグイン」と「高速化・セキュリティ系の選び方」に一覧化。
テーマ選びの基準(2025年の実運用目線)
- ブロックエディタ(FSE)適性:パターン・テンプレート編集のしやすさ、不要なビルダー依存の有無。
- 軽量性とCore Web Vitals:初期状態のCSS/JSサイズ、CLS対策(フォント・画像・広告枠)。
- アクセシビリティと多言語:色コントラスト、キーボード操作、翻訳対応。
- 更新体制とコミュニティ:更新頻度、子テーマ前提の拡張性、ドキュメントの充実。
- 日本語サイト適性:日本語フォントの見栄え、縦長ページ設計、問い合わせ導線の作りやすさ。
→ 候補の比較表は「おすすめテーマ」に掲載。
サイトタイプ別の“はじめの一歩”
- ブログ/メディア:軽量ブロックテーマ+必要最低限のSEO/キャッシュ/画像最適化。
- コーポレート/採用:堅牢なテーマ+フォーム・構造化・多言語の拡張性。
- LP/マーケ強化:ビルダー機能は“必要な範囲だけ”に限定(全ページビルダー化は保守コスト増)。
- EC(WooCommerce):WooCommerce対応テーマ+画像最適化と検索/フィルタの拡張。
よくある失敗(回避策)
- ビルダーとテーマ機能が二重:どちらかに寄せ、CSS/JSの重複を排除。
- 高速化プラグインの“全部ON”:Lazy Loadや最適化はLCP要素の例外設定が必須。
- セキュリティ過剰で動作不良:WAFとプラグインの二重防御で正規アクセスがブロック。除外ルールで解決。
- 乗り換え時のデザイン崩れ:再利用ブロック/パターンの依存を棚卸し→ステージングで差分確認。
初期の“鉄板”最小構成(目安)
- SEO×1/キャッシュ×1/画像最適化×1/セキュリティ×1(サーバー強力なら省略可)/フォーム×1/リダイレクト×1
これ以上増やす場合は目的(KPI)と速度影響を必ず記録し、外した理由も残すとWordPress運用の継続改善が容易になります。
> 次のセクションでは「サイト速度改善の王道と根本的方法」に進み、計測→ボトルネック特定→改善の順で、体感と指標の両面から最短距離でチューニングしていきます。
サイト速度改善の王道と根本的方法(◎サイト速度 改善)
WordPress運用の体感品質=「速さ」。まずは“測る→特定→直す→維持する”の順で、王道の改善プロセスを押さえましょう。詳細な計測手順とテンプレは「速度計測とボトルネック特定ガイド」、CDN/キャッシュ設定は「キャッシュ&CDN実装の実践編」、画像最適化の実務は「画像最適化・メディア運用の最適解」に詳述しています。
1. まず“現状を測る” ― 指標とツールの使い分け
- LCP(表示の主役が出るまで)/INP(操作の反応)/CLS(レイアウトのズレ)を最優先。
- ツールの役割分担:PageSpeed Insights(ラボ+実データ)→ Lighthouse(再現条件の比較)→ WebPageTest(ウォーターフォールで詳細確認)。
- 実運用ではRUM(実ユーザー監視)でモバイル回線・地方回線も捉える。テンプレは「N-02」。
2. ボトルネックを“型”で特定する
- TTFBが遅い:サーバー処理/PHPの遅れ、未キャッシュ、DB負荷。
- LCPが遅い:LCP画像が重い/遅延対象に入っている、CSSブロック、フォント遅延。
- INPが悪い:大きなJS、長タスク、サードパーティタグ。
- CLSが悪い:画像・広告のサイズ指定不足、FOIT/FOUT、動的挿入。
→ どの型に当てはまるかを「ボトルネック診断表」で切り分け。
3. 画像・メディア最適化(最短で効く)
- フォーマット:Hero/LCPはAVIF or WebPを優先(画質はSSIM/PSNRで確認)。
- サイズ:
srcset/sizes
で端末幅ごとの最適サイズを提供。 - 配信:LCP画像のみ先読み(<link rel="preload">)、他は遅延読み込み。ただしLCPの遅延読込はNG。
- サムネイル整理:未使用サイズ生成を停止、巨大画像の一括再生成。
実装レシピは「E-04」参照。
4. CSS/JSの最適化(レンダリングを詰まらせない)
- クリティカルCSS分離+残りを遅延/非同期、ブロッキングを最小化。
- 未使用CSS/JS削減:テーマ・ビルダー・プラグインの重複機能を解消。
- バンドル戦略:HTTP/2/3環境では“過度な結合”より遅延実行/分割を重視。
- フォント:
font-display: swap
、サブセット化、可変フォントでCLS/INPを両立。
5. キャッシュ&CDN(根本から速くする)
- サーバーのページキャッシュを最優先で活用、ログイン中は除外。
- オブジェクトキャッシュ(Redis/Memcached)でDB負荷を軽減。
- CDNで画像・静的資産をエッジ配信、HTMLは慎重に(パーソナライズ有時はバイパス)。
- ルールは「二重キャッシュを作らない」「クリアの起点を一本化」。設定手順は「N-03」。
6. サーバーサイドの底上げ
- PHPの最新安定版+OPcache、FastCGI/LSAPI等のハンドラを適切化。
- HTTP/3(QUIC)・TLS1.3・Brotliを有効化し、ネットワークの初速を改善。
- 画像/静的はキャッシュヘッダ(長期)+バージョニングで安全に更新。
7. サードパーティとタグ運用
- 計測タグ、チャット、広告は遅延読み込みと同意管理(CMP)で制御。
- 影響の大きい順にROIを評価し、不要タグは撤去。
requestIdleCallback
やデカップリングでインタラクションを妨げない。
8. 維持運用:数値で回す改善サイクル
- デプロイ前チェックリスト(LCP/INP/CLSの閾値、差分比較)をCI/CDに組み込み。
- 週次でRUMダッシュボードを見る→閾値超えをIssue化→次スプリントで解消。
- 改善の優先度は「体感(LCP/INP)×影響範囲」で決める。
クイック勝ちパターン(まずここから)
- LCP画像をWebP/AVIF+preload
- クリティカルCSS生成+フォントswap
- サーバーキャッシュON+CDNで静的配信
- 重複プラグイン削除(未使用CSS/JS 50%削減が目安)
ここまで実施すれば、WordPress運用の主要CVページでLCP 2.5s以内/INP 200ms以内/CLS 0.1未満が現実的なラインに。次は“速いまま壊さずに移せる”をゴールに、レンタルサーバーの引っ越し(WordPress移転)を体系的に解説します。
レンタルサーバーの引っ越し(=WordPress移転)の完全ガイド(◎サイト移転 / ◎レンタルサーバー移行)
WordPress運用での移転は「止めない・壊さない・順位を落とさない」が三原則。ここではダウンタイム最小で進める標準手順と、プラグイン移行/手動移行の使い分けを整理します。全体像とチェックリストは「WordPress移転の完全ガイド」、具体ツール別のレシピは「プラグインでの移転手順」と「手動移行の実践手順」を参照。
1. 事前準備(移転前48〜24時間)
- 棚卸し:WP/PHP/DBバージョン、テーマ・プラグイン、DB容量、
uploads
サイズ、CRON、メール運用の有無。 - TTL短縮:対象ドメインのDNS TTLを300秒に(切替前に戻せるよう控えを保存)。
- 更新凍結:切替ウィンドウ中は投稿・画像追加・プラグイン更新を停止。
- バックアップ確保:旧サーバーでファイル&DBの完全バックアップ+復元テスト。
- ステージングで動作確認:新サーバーに仮配置し、hostsファイル切替で秘密裏にチェック。
→ 標準テンプレとチェック欄は「E-06」。
2. 方法を選ぶ:プラグイン移行 or 手動移行
プラグイン移行(パッケージ方式)
向き:サイト容量が中規模以下(〜数GB)、構成が標準的。
手順:旧でエクスポート → 新でインポート → URL置換 → 動作確認。
注意:大容量/タイムアウト、サーバー側WAF/サイズ制限で失敗しやすい。代替として分割移行を検討。
詳細:「N-11」
手動移行(ファイル+DB)
向き:大規模/特殊構成/細かい制御が必要なケース。
手順概要:wp-content
同期 → DBエクスポート(mysqldump
)→ シリアライズ対応の検索置換 → 新DBへインポート → wp-config.php
調整。
ツール:wp-cli search-replace
等でシリアライズ破壊を回避。
詳細:「N-12」
3. ゼロダウンを狙う切替フロー
- 新サーバーで無料SSL発行&常時SSLを設定(混在コンテンツ解消)。
- パーマリンクやタイムゾーン等、サイト基本設定を旧と一致させる。
- 旧→新へファイル差分とDBを反映(プラグイン/手動の選択に応じて)。
- hostsで新環境を最終確認(トップ/記事/検索/フォーム/管理画面/画像直リンク)。
- DNS切替(TTL 300秒の効果で数分〜)。切替直後は更新凍結を継続。
- キャッシュとCDNをウォームアップ(主要URLの巡回アクセス)し、体感速度を安定化。
→ 切替チェックリストは「E-06」。
4. SEOを落とさないための要点
- URLを変えないのが最優先(ディレクトリやスラッグを移転と同時に変えない)。
- やむを得ず変更がある場合は301リダイレクト表を事前に作成し、サーバー側で一括適用。
- canonical/sitemap.xml/robots.txtを新環境へ差し替え、Search Consoleでサイトマップ再送信。
- 404と5xxの監視:初週は404ログ→内部リンク修正を日次で回す。
- 画像パスの置換漏れに注意(旧
uploads
直リンクが残るとLCP悪化&クロール浪費)。
5. 切替後24時間の健全性チェック
- PageSpeed/LighthouseでLCP・INP・CLSを再計測(速度は「サイト速度改善」の指針に沿って復元)。
- フォーム送信・メール到達(SMTP/DMARC)・会員機能・決済の実トランザクションをテスト。
- サーバーログ/WAFログの誤検知→除外ルール登録。
- サムネイル再生成・キャッシュ初期化・CDNパージを実施。
6. ロールバック戦略(保険)
- 旧サーバーを最低72時間は稼働維持。DNSを元のTTLに戻すのは安定確認後。
- 重大不具合時はDNSを旧環境へ巻き戻す→原因を切り分け→再切替。
- 旧・新の差分データ(移転中の問い合わせ・注文等)はCSVで再投入する想定を用意。
7. よくある失敗(回避策)
- 検索置換でシリアライズ破壊 →
wp-cli
やシリアライズ対応ツールを使用。 - 混在コンテンツでhttps化が崩れる → 画像・JS/CSSの絶対URLを一括修正、HSTSは最終判定後に。
- メールが届かない → SPF/DKIM/DMARCのDNSレコード移設忘れ。
- 二重キャッシュで更新反映が遅い → クリア起点をサーバー側に一本化。
> 本手順に沿えば、WordPress運用の中断リスクを最小化しつつ、速度とSEOを保ったままレンタルサーバー移行が実現できます。次はWordPress.comから.orgへ移行するタイミングと方法を、費用対効果と手順の両面から整理します。
WordPress.comから.orgへ移行するタイミングと方法(◎移行 方法)
「もっと自由にカスタマイズしたい」「広告や計測を柔軟に入れたい」——そんなときが、WordPress.com→.org移行のサインです。WordPress運用の拡張性・速度・コスト最適化を狙うなら、移行の判断基準と安全な進め方を押さえましょう。全体像は「WordPress.comと.orgの違い・移行判断ガイド」に整理しています。
移行すべきタイミング(意思決定の基準)
- プラグイン/テーマの制約でやりたい施策が打てない
- 広告・収益化・計測タグの自由度が不足(ABテスト、CMP、MA連携など)
- パフォーマンス最適化(キャッシュ/CDN/OPcache 等)を自分でコントロールしたい
- サイト規模/PV増に伴い料金が割高に感じる
- 独自ドメイン・メールを自社基盤で一元管理したい
→ 詳細の比較表:N-04
事前準備(チェックリスト)
- ドメイン方針:WordPress.comサブドメインから独自ドメインへ?既存独自ドメインのDNS/メール運用はどうする?
- サイト規模の把握:投稿/固定/カスタム投稿、メディア総量、リダイレクトの有無
- 再現性の確認:フォーム、表、埋め込み、ショートコード、Jetpack依存機能の代替
- 新環境の用意:レンタルサーバー+WordPressを先に構築(手順は「WordPressインストール手順」)
移行手順(標準フロー:停止時間を最小に)
- 新サーバーでサイトを仮構築(テーマ・必須プラグインのみ/ステージングやhostsで非公開確認)。手順の基礎は「E-07」。
- WordPress.comからエクスポート:管理画面 → ツール → エクスポート(全コンテンツ)。
- .org側へインポート:ツール → インポート → WordPressインポーター。
— インポート時は「添付ファイルをダウンロードしてインポート」にチェック(取りこぼしが出たら後述の補完へ)。 - メディアの補完:残った外部参照画像は一括取得または検索置換で修正。
- パーマリンク統一:.comと同じ構造に寄せる(
/yyyy/mm/post-name/
→/post-name/
等、変更時は301表を準備)。 - ドメイン切替:
- サブドメイン運用→独自ドメイン取得・設定
- 既存独自ドメイン運用→ネームサーバー変更 or DNSレコード移設(メールのSPF/DKIM/DMARCも忘れず)
- 旧.com側から新ドメインへ恒久的に誘導する場合はSite Redirect等のリダイレクト手段を検討
- 最終確認:トップ/記事/検索/フォーム/画像直リンク/管理画面の動作。速度・Core Web Vitalsを再計測。
- SEO仕上げ:
sitemap.xml
送信、robots.txt
/canonical
確認、Search Console/解析タグ更新。
— 手順の全体像とチェックリストは「WordPress移転の完全ガイド」も参照。
.org移行で“速く・強い”運用にするコツ
- 最小構成から開始(プラグインは1役1つ)。キャッシュはサーバー優先で二重化を避ける。
- 画像はWebP/AVIF+preload、フォントはswap+サブセットでLCP/CLSを短期改善。
- デプロイ前にステージングで速度・互換性を確認、ロールバック手順を用意。
- 既存記事の内部リンクや旧URLの301を初週は日次監視(404ログ→修正の運用)。
よくあるつまずき(回避策)
- 画像URLが旧CDNのまま → 検索置換(シリアライズ対応手段で)、未取得分は再取得。
- パーマリンクが変わって流入減 → 旧→新の301表を事前に整備して一括適用。
- メール不達 → DNSでSPF/DKIM/DMARCの設定を移設。
- プラグイン入れすぎで遅い → 役割重複を整理、LCP/INPへ効く対策から実施。
> まとめ:移行は「判断→準備→仮構築→インポート→切替→SEO仕上げ」の一筆書きで。上記フローと「N-04/E-07/E-06」を併用すれば、WordPress運用の自由度と伸びしろを最大化できます。